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REIT投資講座REIT投資ニュース&コラム>NISAにおいて海外REIT型のファンドが人気化(2015年2月12日)

REIT投資に関する最新の情報や管理人がお届けするコラムを掲載するコーナーです。最新のREITや不動産投資に関する情報を提供いたします。

NISAにおいて海外REIT型のファンドが人気化

2014年にスタートしたNISA(少額投資非課税口座)ですが、1年が経過し色々な情報が集まってきました。ネット証券におけるNISAの預かりとして多いファンド(投資信託)の上位3銘柄はいずれもリートファンドとなっています。

ちなみに、NISAって何よ?と言う方は「ゼロから理解するNISA(ニーサ) 投資非課税制度」をご覧くださいませ。

 

上位3ファンドは海外リートファンド

海外リートファンドについては、海外の不動産に投資をしているREITなどを投資信託の形で投資をしたものです。

ちなみに、上位のファンドは下記の通りです。

1位:好配当グローバルREITプレミアムファンド
2位:楽天USリート・トリプルエンジン
3位:ワールドリートオープン

 

REITファンド(あるいはJ-REIT)を買うなら長期投資で

NISAはそもそも中長期の投資を促すための税制(制度)です。

REITは複数の不動産に分散投資をし、賃料と言う比較的安定した収益源を原資に分配を行うという運用方法で、一般にミドルリスク、ミドルリターンと言われます。

収益の大部分が「分配」される形となるので複利効果を期待することはできませんが、NISAによる非課税(分配金の非課税)というメリットは享受することができます。特に、将来的な資産の成長というよりもいまある資産を活かしたいというニーズには十分に応えることができる運用手段だと思います。

ただし、これは投資対象をREITと見た場合で、今回の人気上位のラインナップには疑問が多いの残ります。

 

NISAで毎月分配型は正しいのか?

まず、私の考えとして、NISAという非課税口座で「毎月分配型」のファンドは絶対に好ましくありません。
理由としては
1)分配によって事実上、非課税枠が減少する、NISAを活かせていない
2)複利効果を全く生かせない

という2点です。詳しく書くと長くなりますので詳しく理解したい方は「改めて書くけど、NISAで毎月分配型ファンドを買ってはいけない」の記事を読んでください。

(2)については、「資産を成長させるのではなく、活かしたい人向け」ということでREITをお勧めしているので除外するとして、「分配によって事実上、非課税枠が減少する、NISAを活かせていない」と言う点を見ていきたいと思います。

上記は、人気1位の好配当グローバルREITプレミアムファンドの価格推移です。
(参考:http://www.sjnk-am.co.jp/fund/0936/price.html)

2014年1月6日の時価:7315円
2014年12月30日の時価:6319円(△996円)
1年間の総分配金額:2400円

はい、このファンドは1年で2400円(毎月200円)の分配金を出しています。
ところがこのファンドは1年間で時価総額を996円失っています。

この場合、2400円の分配金の内996円は元本の払い戻し(特別分配金)であり、そもそも税金がかからない分配です。これは総分配金の41%、投資総額からみた13%にも上ります。

そう考えると本来は5年間非課税で運用できたはずの資産の13%を1年目で払い戻し(売却)したのと同じことです。効率的とはお世辞にも言えませんね。