金利の変動とREIT投資のリスク

REIT投資のデメリットやリスクを考えていきます。まず、投資でありますので元本の変動があります。普通の不動産投資の場合も当然時価は存在しますが、REITの場合証券市場で常に値が決まっているので価格変動を感じやすくなっています。また、REITならではのリスクもいくつか存在します。

金利変動リスク

REITの多くは投資家から集めた資金だけでなく、銀行等からの借り入れによっても資金を調達しています。金利が上昇すると、銀行から借りている借入金に対する金利が増加して費用が増加、結果的に収益性が低下するリスクがあります。また、他投資商品と比較して収益性の相対的な差が生じて価格変動するリスクもあります。

金利上昇による金利負担が増大

REITの多くは銀行から資金の借り入れを行っています。通常市場金利が上昇すると、REITがお金を借りている資金の金利も上昇します。
利子の支払いというのはコストですので、金利が上昇することでREITが支払うりそ負担が増大し、結果的に収益が減少することになります。収益力が低下することによって、REITの分配金が減少し、REITの魅力が低下。価格下落圧力が働きます。

金利上昇による金利負担は借入の金額や比率が大きいほど影響を受けやすいです。

 

市場金利上昇による相対的利回りの低下

市場金利が上昇すると、市場で販売されている金融商品の利回り水準も上昇します。たとえば、定期預金や債券(国債)などの金利は上昇するので、投資家はより有利に資金を運用することができます。

一方、こうした金利商品の金利が情報すると、相対的にREITの運用利回りが小さく感じてしまいます。

たとえば、定期預金の金利が年0.1%の時代にREITなら年4%の利回りであれば、なんと40倍の運用利回りの差があることになりますが、金利上昇により定期預金の金利が年1%に上昇すると、REITとの利回りの差は4倍にまで低下します。

金利上昇は通常REITにとってのマイナス(借入利息負担の上昇)もありますので、同じように上昇するわけではありません。

これによって、他の金融商品との魅力の差が縮まり、REITの需要が減少し価格が下落するリスクが高まります。