相場環境・景気とREIT投資

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REITへの投資は相場環境・景気によってその運用スタイルが変わりやすいという特徴があります。ここでは相場動向・景気動向と過去の経験則からわかるREIT投資のスタイルについて紹介していきます。

景気の局面でREIT投資は変わる

REITは投資商品としては「株式と債券の中間」と呼ばれることも多いです。
価格変動の要素を持ちながら、インカムゲイン(利回り)が重視されるという特徴があります。そうした点から景気や相場の状況ごとのREITを取り巻く環境を考えてみます。

景気や相場によって何が違う?

好景気不景気や相場の活況度合いでREITがさらされる環境は大きく変わります。そのポイントは大きく以下の3点にあります。

・レジデンス(住宅)とオフィス
・利回り重視と価格重視
・NAV倍率に対するとらえ方

 

レジデンス(住宅)とオフィス

REITが保有する不動産にはそれぞれによって様々なタイプがあります。中でも規模が大きなものに「レジデンス型(住宅型)」と「オフィス型」があります。

一般的に住宅特化型のREITは、安定しています。景気が良い悪いに関わらず住まいは必要になりますので、どのような状況下でも一定の需要があります。その一方で景気が良くなったからといって急激に業績が改善(空室率改善や家賃アップ)が起こるわけではありません。

一方のオフィスビル型は景気の動向に大きく影響をうけます。家賃も入居状況に応じて変動しやすく、不景気の時には撤退や縮小などによって需要も減少します。
一方で景気が良くなるとオフィス需要も大きく増えることになるので、業績へのインパクトも大きいです。

 

利回り重視と価格重視

REIT投資の果実としては「利回り(分配金利回り)」が期待されます。
ところが、景気回復や相場が活気づくと、不動産価格の高まりや需要増による収支改善などが期待され、REITの価格自体が先行的に上昇するような状況となります。

価格が上昇すると言うことは相対的に利回りが低下することになります。
過去のREITの利回りを長期金利(10年国債利回り)との金利差(スプレッド)で考えるとおおよそ1%~7%程度の差が生じています。

利回りが低くなるということは「多くの投資家が今後の不動産価格値上がりや収益力アップに期待している状況」で、利回りが高くなるのは「今後も不動産市場に懐疑的」という状況となります。

 

NAV倍率に対するとらえ方

NAV倍率については「NAV倍率とは?」でも説明していますが、企業のPBRと同じようなもので、保有する不動産鑑定額の総額に対してREITの時価総額がどれほど高く評価されているか?ということを示しています。

前節で「利回り重視と価格重視」と書きましたが、これと同じで、利回り重視の状況ではNAV倍率は基本的に1倍を超える水準は「割高」と評価されやすいです。

一方で、景気回復期待や不動産市場の好調が期待されると、将来的な地価の上昇期待などが 期待されうことでNAV倍率が1倍を超えるような銘柄も出てきます。