REITは何も国内だけにあるものではありません。海外市場でもREITは存在します。ただ、日本の証券取引所に一部を除き、海外のREITは上場していないので投資をする場合は大きく「投資信託を通じて投資をする」という方法と「海外ETFを通じて投資をする」という2種類があります。
海外のREIT(不動産投資信託)に投資をするには前述のように
以上2種類の方法があります。それぞれの大きなメリットとデメリットを比較すると下記のようになります。
海外REIT型投資信託 | 海外ETF(不動産ETF) | |
メリット | いろんな種類のファンドがある。 | 低コストで投資ができる |
デメリット | 手数料率(信託報酬)が高い | 原則ドル建て |
証券会社や銀行などで販売されている投資信託を通じて海外の不動産(REIT)に投資をするという方法です。海外REIT型投資信託などと呼ばれ、毎月分配型が主流です。様々な種類がありますがネックは信託報酬の高さが挙げられます。
>>投資信託を通じて投資(海外REIT型投資信託)
海外ETFを使ってREIT投資をするという方法です。海外には不動産ETFといって様々な不動産に投資をするETFが存在しています。そうしたETFに投資をすることで海外REIT投資をするという方法です。
>>海外ETF(不動産ETF)を通じてREIT投資
個人的におすすめなのは、海外ETFを使った投資方法です。国内で販売されている海外ETF型の投資信託の問題点はその手数料の高さです。
たとえば、取引時にかかる投資信託販売手数料は2~3%。さらに年間あたりの信託報酬(毎年かかる手数料)は1~1.8%程度がかかります。
一方で、海外ETFの場合にかかる販売手数料は2000円前後(楽天証券のケースで26.25ドル)信託報酬は0.5%弱程度と半額以下です。仮に200万円をREIT投資すると考えた場合をみてみましょう。
海外REIT型投資信託 | 海外ETF(不動産ETF) | |
販売手数料 | 4~6万円 | 2000円前後 |
信託報酬 | 2~3.6万円 | 1万円前後 |
となります。上記を見ていただくとわかる通りかなりの手数料の差が生まれることになるわけです。
たとえば、投資信託型で流入量の大きい「ワールドリートオープン」の場合、投資対象は世界の不動産となっているファンドです。この販売手数料は2.625%、信託報酬は1.638%にものぼります。
一方の海外ETF(不動産ETF)をみてみると
iShares FTSE EPRA NAREIT Developed RE ex US Index Fund:0.48%
米国を除く世界の先進国の不動産REITに連動するETF
iShares FTSE NAREIT Real Estate 50 Index Fund:0.50%
世界のREITに投資できるETF
SPDR Dow Jones Global Real Estate ETF:0.48%
米国の大型REIT指数に連動するETF
といずれも信託報酬は0.5%以下、販売手数料はゼロですが海外ETFを購入する場合には証券会社の手数料がかかるのでこれが2000円程度となります。
たったこれだけでいいわけです。
ちなみに、先ほどの「ワールド・リート・オープン」ですが、このファンドは実際に不動産に投資をしているわけではなく、各国の不動産投資信託(REIT)に投資をしているだけです。当然上記で説明したようなSPDR Dow Jones Global Real Estate ETFなどを複数まとめて買っているというわけなのです。